最初はやはり大林信彦監督作品

HOUSE ハウス[東宝DVD名作セレクション]

HOUSE ハウス (北米版)[Blu-ray][Import]

  最初のコレクション紹介は、'18.2.12に発売されたばかりの英国版の大林信彦監督作品「HOUSE」のBDです。

  独断的評価

       ストーリー     ★★☆☆☆

       画質 &音質     ★★☆☆☆

       パッケージ     ★★★☆☆

       カルト度        ★★★★☆

       入手難易度     ★★☆☆☆

  

  「HOUSE」は、1977年に公開された大林信彦監督の商用映画第1作です。

    公開時から好き嫌いが、ハッキリと別れ、映画評論家からの評価は、あまり高くなかった作品ですが、劇場公開から40年経っても、「HOUSE」のDVDのアマゾンレビュー数は40件を超え、評価の星が4を超えていることは、コアなファンが多い作品であるであることが、伺い知れます。

  特筆すべきは、「文藝別冊大林信彦」(河出書房)に詳しく著されている様に、欧米での人気が高いことです。

   アマゾン英国で「HOUSE」を検索すると、少なくとも'00年にVHSビデオが流通しており、'10年には英国版DVD(リージョンコード2 PAL)が発売されて現在も購入可能の様です。

   英国版BD発売前は、米国版BD'10年)も検索出来ていたので、リージョンコード不適合でも流通していたと思われます。

   >製品仕様<

   英国版「HOUSE」は、日本のBDと同じサイズの半透明薄い青色のケースに、BD1枚と16pのリーフレット1冊が入っています。

    ジャケットは、日本のジャケットのデザインを踏襲し、ケースに合わせおとなしめの配色で、米国版より英国版の方が好みです。

   収録内容は、本編88分+特典映像90分で、特典映像は「HOUSE」制作25周年記念大林信彦監督他インタビュー、海外用劇場予告などが収録されています。インタビュー等は、国内版の特典映像(レンタル版'15年発売)収録のインタビューとは別物です。

    画質は、国内版DVDは、4:3スタンダード(480P)に、対しBDは、1.33:1オリジナルアスペクトレーションで1080pエンコードとあるので、いわゆるリマスター版です。

   BDの方が輪郭が際立ち、色調もグラデーションの中間色が細かく表現されてるように感じます。ただし、古い映画ですし、色々な映像加工されいる映画ですので、画質の向上はそれなりと思ってください。

    音質は、国内版DVDが日本語モノラル ドルビーデジタルに対し、非圧縮LPCMモノラルに変わっていますが、普通にTVで再生した場合違いは、わかりにくいです。

   音声は、日本語のみで、字幕も英語のみです。

  吹き替えがないのは、「HOUSE」の持つ独特の雰囲気を壊さないためと思います。

   米国製メジャー作品のBDは、リージョンフリーが多くなっていますが、英国版「HOUSE」は、しっかりリージョンコードBが設定されており、国内仕様BDプレイヤー等では、再生出来ないので、注意が必要です。ちなみに、国内仕様のBDプレイヤーで、本作を再生しようとすると、女性出演者の収録して欲しいです。スチールとともに、リージョンコード違うので再生出来ないという注意喚起画面が出ます。

    米国版と英語版は、ほぼ同じ原版からの制作と思われますが、最大の違いは、特典映像にあります。

    米国版には、特典映像として自主制作映画「EMOTION =伝説の午後 いつか見たドラキュラ」を収録していることです。

    「EMOTION」は、他の自主制作映画とともに、「大林信彦青春回顧録」としてDVD化され販売されていますが、大林監督信者にとっては、貴重かつ必須アイテムと思います。

   希望としては、日本版「HOUSE」が出るのであれば、特典映像として、是非、約30年前に放送された、タモリの「今夜は最高」のゲスト荻野目慶子と大林監督出演の「時をかけるおじさん」の回を収録して欲しいです。

     大林信彦作品のDVD&BDの発売状況ですが、「漂流教室」以外は、アマゾンやヤフオクで、入手することができます。しかし、製造数が少ない為か定価販売若しくは若干のプレミアが付いている作品が多いです。

    現状、尾道三部作、新尾道三部作など初期大林信彦作品は、BD化されていない作品の多いです。又、大林監督作品集は、プレミア付いて入手が難しい状況です。

   やはり、「転校生」、「さみしんぼ」を綺麗な画面で早く観たいです。

    大林監督の状況をかんがえると、そんなに遠くない未来、大林信彦全作品BD集が発売され、「HOUSE」や「転校生」のBDが収録をされるかもしれないのが寂しく、全作品集の発売が1日でも遅いことを祈っています。

     因みに、英国アマゾンでは、「HOUSE」以外は「異人たちとの夏」と「SADA」が売っています。

    一方、米国アマゾンでは、「HOUSE」しか販売してないようです。しかし、英国版(?)の「異人たちの夏」も、検索出来ていたので、入手は可能と思われます。

 

   ー総括ー

   現時点での英国版「HOUSE」の評価は、「買うな」である。

   英国アマゾンで購入すると送料込みで2500円前後で買えるのは魅力だが、3500円ぐらいで、国内版BDプレイヤーで鑑賞できるので米国版が、日本アマゾンから購入可能なので、そちらを購入をお勧めします。

   国内版とのクオリティの違いは大きいので、リージョンコードBのBDの再生環境があるのであれば、英国版BDを買って損はしないと思います。

   本作品は、国内海外共に熱狂的ファンがおり、好き嫌いがハッキリする映画であることを考慮するとコレクターアイテムとしての価値はあると思います。

     言わずもがなですが、米国版、英国版両方揃えて、もとい、国内、海外版もDVDも合わせてコレクションしますよね。

 

   最後に告白すると、本当は間違えて英国版を買ってしまいました。

 

    ー 了ー